ニュース

2010年2月22日


世界初 超音波2波検出法を用いた骨密度測定装置LD-100を実用化
超音波式で骨密度の定量評価、弾性定数の測定が可能

超音波式で人の骨を構成する皮質骨と海綿骨それぞれの厚みや骨密度および弾性の定量評価を、世界で初めて実現した骨密度測定装置の実用化に成功しました。超音波式で測定値の定量評価を可能にした事で、骨粗しょう症の検査において、薬の副作用による急激な骨の強度劣化をモニターするなど新たな骨密度測定に利用できます。

骨密度測定は、主に骨粗しょう症が原因で弱まった骨の強度診断に活用されています。骨強度の測定にはX線と超音波の2種類の測定原理がありますが、それぞれに課題解決が求められてきました。X線測定は、皮質骨と海綿骨の分離計測が可能で骨密度や骨厚を測定しますが、放射線による被曝の危険性があります。一方、超音波測定は被曝の危険性はありませんが、超音波の音速や減衰から得られる値が密度そのものではないため、骨密度の定量評価ができませんでした。


このたび実用化した骨密度測定装置は、2波検出法という新たに開発した超音波測定方法を用いることにより、被曝なしに、皮質骨と海綿骨の分離測定や骨密度、骨厚の測定が世界で初めて可能となりました。また、X線方式や従来の超音波方式では得られなった海綿骨の弾性定数を測定することが可能です。
本装置は、手首(とう骨)を測定部位としており、簡便な測定が可能です。ステロイド薬の服用による急激な骨の強度劣化をモニターするなど、繰り返し測定する骨密度測定ニーズに対応できる装置として、医療現場でその用途の領域拡大が期待されています。


本装置の製品化にあたっては、1990年代に超音波の伝搬法則などを専門に研究し、超音波2波検出法の基礎理論を持つ同志社大学大谷隆彦名誉教授と(株)堀場製作所(本社:京都市)の特許をもとに、2001年に応用電機(株)がJST(独立行政法人科学技術振興機構)の支援を受けて開発に着手し、2004年に試作機を完成させ実用化に成功しました。そして、2005年に医療現場から安全性や有効性などの科学的データが得られ、2009 年に医療機器としてX線CT法との高い相関が厚生労働省の審査で認められました。
また、応用電機(株)は、京都府より2008年に京都府元気印中小企業にも認定され(*1)、産学官で連携し、本装置により初めて可能となった新たな測定の有用性について普及活動を行って参ります。


(*1)京都府元気印中小企業認定制度

   http://www.pref.kyoto.jp/sangyo-sien/1177388457956.html